【星屑のカンテラと旅人】
これは、「 株式会社アークライト 」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』と
「ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社」が権利を有する『ラグナロクオンライン』の2次創作です。
そして、今回のシナリオ「星屑のカンテラと旅人」は
こちら
からお借りしました。
第3の部屋
KP :
OK。レン君が扉を開けると、その先に広がっていたのは星空のような空間だ。
深い藍色の中、きらきらと星灯りが瞬きを繰り返しているのが見えるよ。
そして、ルキナちゃんが持つカンテラから零れるきらきらとした光が、道を作って部屋の中へと伸びて行ってるね。部屋の入口からだから、その先に何か、ぽつんとあるのは見えるかな
レン :
それは、ちょっと驚くな。目を丸くして、部屋の中見てそう
ルキナ :
「ふわぁ……」って同じように、部屋の中を覗き込みます。
あ。「あそこみたいだね。次元の狭間の時の通路」
レン :
「あーー……確かに、ここ、似たような場所なのかもね」
……って事は、道のあるとこしか歩けない……?
KP :
さて。中に入って、試してみればわかるんじゃないかな?
KP :
ただ、部屋の中の風景としては、ルキナちゃんが言ったように、時の通路みたいな感じだとイメージしてもらって良いと思うよ。上も下も回りも全てが星空って感じだからね。中に入ったら、星空の中に居るように感じるんじゃないかな
レン :
……まぁ、ここでこうしてても、仕方ないか。部屋の中、光の道の上に足を踏み出すよ。で、何も起きない感じなら、道の上を歩いてく
ルキナ :
私も、レンの後に部屋に入ります。……ん-、それで、ちょっとしゃがんで、光の道じゃないとこの床、触ってみます
レン :
ちょっ、ルキナっ!?
ルキナ :
だって、道以外も歩けるかは大事かな、って
KP :
ルキナちゃんが床に手を伸ばすと、ひやりと冷たく硬い、つるつるとした感触を感じるよ。床にも星空が広がっているように見えるけど、ちゃんと床はあるようだね
ルキナ :
なるほどー。……時の通路みたく、透明な床なのかな。それとも、床に星空が映し出されてるのかな……
KP :
ん-……それは、ルキナちゃんには、判断つかない感じかなぁ
ルキナ :
そっかぁ
レン :
それだけまじまじ見てるなら、俺、気が付いていいね? ルキナがついてきてないのに気付いて、振り向くよ。で、ぎょっと目を見開く。
「ちょっ、ルキナ、何やってんのっっ!?」ってルキナのとこに行くよ
ルキナ :
「あ、レン。ここ、道はじゃないとこでも歩けるみたいだよ」って、手を床につけたまま、レンを見上げます
レン :
「たしかにそれは朗報だけどね? なーに、そーゆーこと1人で勝手にやるかなぁっ。もし、床が無くて落っこちたらどうするつもり」
ルキナ :
「だって、レンに言ったら、レンがやるでしょ?」
レン :
「当然。俺のがルキナより動けるからね。っていうか、ドロップ品拾おうとして、蟻Dの下層に転がり落ちそうになった子に、落ちたらどう見てもアウトなとこ、近寄らせたくないのは当然だと思うけど?」
ルキナ :
「う……」
レン :
「アレで俺、もっと口うるさくしようと思ったからね」
ルキナ :
「うぅ……」
KP :
ほー、そんな事あったのかー…………何か、判定でも入れるべきだった?
レン :
やめて。もう、KPが変なこと言い出してるし、早く進むよ。「ほら、それより、早く行こう」ってルキナに手を差し出す
ルキナ :
「はーい」って、レンの手を取って、立ち上がります。あと、2人で道の先まで行く感じかな?
レン :
ん。だね
KP :
OK。では君たち2人が光の道の先、部屋の中央へとやってくると、そこにあったのは1つの台座だ。ぽつりと、それだけが置かれている。
あと、君たちが入ってきた扉から見て正面の壁に2つ、扉があるのが見えるよ
ルキナ :
扉? 2つ? 最初から?
KP :
うん。2つ。既に。
あぁ、星空の壁だから、君たちには、扉が2つ立っているようにも見えるかもね。あ、そだ、ルキナちゃん。扉を見てるんだったら、DEX振ってみて
ルキナ :
あ、はーい
レン :
俺も振るよ。真正面にあるって事は普通に目に入るだろうし
KP :
OKOK
ルキナ :
出目:17 <= 57 成功!
レン :
出目:19 <= 47 成功!
KP :
お。2人とも成功か。じゃあ、扉を見ていた君たちは、扉と扉の間に、何か白くて四角いものがあるのに気付くよ
ルキナ :
なんだろ? 近くに行ってみます
レン :
ルキナっ! もー、俺もいく! で、俺は扉を警戒するよ。いきなり開いて何か出てきたりしないかとか
KP :
はいはい。じゃあ、レン君は、扉を警戒……ん-、2つの扉の見た目は全く同じようにみえるよ。で、君たちが近づいたからといって、扉が開く様子はない。
KP :
で、ルキナちゃん。君が扉に近づき、見てみると、四角くて白いものはメッセージカードだと分かる。メッセージカードには
「旅人よ、此処が物語の終着点だ。
導きのままに物語を終えなさい。
さあ、正しき路を選び、灯りと物語を示せ。」
と記されているよ
ルキナ :
「レンー。ちょっと見てみてー」って、レンの方を見て、声をかけます。
レン :
ん-、じゃあ、「ルキナ?」ってルキナの傍に行って、メッセージカードを読むよ。
レン :
「ここが物語の終着点、ねぇ……」
ルキナ :
「正しき路を選ぶ、って事は、どっちか、扉正しい方を選んで、って事だよね」
レン :
「だね。けど、この2つ、両方間違いで、何かすると正解の扉が現れる……って可能性もあるからね。下手に扉触って、選んだ判定されるとまずいし、今はこれ以上扉に近づきたくないかな」
ルキナ :
あ。たしかに。「じゃあ……あっちだね」って、台座の方に行ってみます
レン :
俺も行くよ。当然
KP :
OK。では君たちは部屋の中央にある台座の所まで戻ってくると、改めてそれをみる。台座の上には、小さなショーケースがあり、中には透明な星屑がひとつ入っている。また、ショーケースにもたれかかるようにして1冊の本が置かれているよ
KP :
もっと、よく見てみるならDEXかな
ルキナ :
出目:58 <= 57 失敗!
レン :
出目:15 <= 47 成功!
KP :
OKOK。ルキナちゃんは、本の方にでも、気を取られたかな?
レン君、君がショーケースをよく見てみると、それはしっかりと台座に設置されており、開けられそうな所はない。ショーケースの中には今言った通り、透明な星屑がひとつ鎮座しているよ。あと、ショーケースの手前に中身を示す金属の名札のようなものと万年筆が一本ある。名札のようなものは上半分が金属で、下半分が紙面になっているようだ。そして、金属部分には
「わたしはどちらさま?」
と書かれているね。
レン :
ふむ……
ルキナ :
あ、じゃあ、私は、そのまま本を手に取って、開いてみます!
KP :
了解。ルキナちゃん、君が本を手に取ると、表紙には、マザーグース「きらきら星」第3章と書かれているよ。
そして、本を開くと、次の文章が綴られていたよ
「あなたの瞬きに照らされて
旅人は導かれるの
あなたはどちらさま?
そう、あなたは きらめくちいさなお星さま!」
ルキナ :
……これが答え、かな?
レン :
だね。わざわざ、「あなたはどちらさま?」ってあるし
ルキナ :
えっと、情報共有しないとだから、レンに声をかけます
レン :
じゃあ、同時に、俺もルキナの方を振り向こうかな。「ねぇ、ルキナ、ちょっとこれ見て」って
ルキナ :
「レン、どうしたの?」って、レンに行って、ショーケースと名札見て、ちょっと目を丸くします。
レン :
「このショーケースに入ってるの、どう見ても、今まで2つの部屋にあったのと、同じ奴だと思うんだよね」
ルキナ :
じゃあ、それを聞いて「ねぇレン。その名札の答え、これじゃないかなって思うんだけど……」って開いた本を見せます。
レン :
本に書かれた文章を確認して、なるほど、って呟くよ。「ルキナの言う通り、それが答えっぽいね。……ルキナ、書いてみる?」
ルキナ :
「! いいのっ!?」
レン :
「字はルキナの方が読みやすいからね。あと1つめ、2つめの部屋を通ってきた訳だけど、お星さまを出現させる仕掛けを動かす時は危ない事起きなかったしね。だから、大丈夫かなって」
KP :
(……フラグだったら、全力でによによするとこなんだけど、実際その通りだから、ちょっとしょんぼりするよねーー……ミスリードもがっつり入ってる感じの脱出系シナリオか……自分で考えてみるのもありかなーー、出口2種用意して、ヒントを出す複数の案内人、誰を信用するのか、みたいな……)
ルキナ :
わーいっ。じゃあ、万年筆を手に取って、名札に「きらめくちいさなお星さま」って書きますっ
KP :
OK。では、ルキナちゃん。君が紙に「きらめくちいさなお星さま」って書き込むと、ショーケースが空気に溶けていくかのように、すぅっと消えていくよ。
ルキナ :
それは、小さく、わぁ、って声を漏らします。ショーケースが開くのかな、って思ってたのに、消えちゃった
レン :
どーゆー仕掛けなんだろうね。本当に
ルキナ :
ね。あ、レン、レン。ショーケースの中にあったお星さま、取って良い?
レン :
どーぞ、っていうか、さすがにここで、ダメなんて言わないよ
ルキナ :
わーい。じゃあ、お星さまを手に取ります。KP、KP、やっぱりこれ、今までのお星さまとおんなじです?
KP :
うん。色は透明だけど、同じもののように見えるね
ルキナ :
はーい。じゃあ、今までと同じように、カンテラのくぼみに、はめ込みます
KP :
OK。ルキナちゃんが、カンテラにお星さまを嵌め込むと、カンテラからきらきらと様々な色の光があふれ出すよ。あふれ、零れ落ちた光たちはきらきらと光の道を作っていく。それは、まるで、天の川のように美しい光景だ。そして、その光の道は2つ扉の方へと伸びていき、君たちから見て右側にある扉へと続いていったよ。
ルキナ :
「ふわぁ……前の部屋のも綺麗だったけど、この部屋も綺麗……っ! ね、レン、行こっ」
レン :
ルキナ、それ絶対、目キラキラさせて言ってる奴だろ。もー、警戒心っ!! って言いたいとこだけど、今までのから考えて、大丈夫だろうしね。
「はいはい。さっきと同様、3章の本も必要なんだろうし、そっちの本は俺が持ってくから」
ルキナ :
「あっ、うんっ! ありがとうっ」
じゃあ、2人で道を歩いて、右の扉へ行きます
KP :
はいはい。では、2人が右の扉へと向かうと、かちゃり、と扉から小さな音がし、軽く扉が開く。
そして、レン君の持つ本がふわり、と浮かぶ上がり、先程と同じようにルキナちゃんが持つ本へと溶けて消えていくよ。
ルキナ :
はーい。じゃあ、本、開いてみてみます
KP :
きらきら星2章の後、白紙だったページに新たな文章が記されているよ。予想出来てると思うけど、それは、きらきら星の3章だ
レン :
3章の後のページは?
KP :
ないよ。3章でルキナちゃんの持つ本の白紙だったページは全て埋まったようだ
レン :
って事は、ここが最後なのは、確かっぽそうだね
ルキナ :
うん
KP :
それで、君たちはどうする?
レン :
まずは、右の扉開いて、先がどうなってるか、見てみるよ
KP :
OK。レン君が、扉の向こう側をのぞき込むと、ルキナちゃんの持つカンテラの星灯りが眩く輝き、扉の向こう側を照らしてくれる。
扉の先には、夜空が広がっているのが分かるね。
ルキナ :
夜空……って事は、この部屋と同じ感じ……?
ん-、レンの隣に行って、もうちょっと、照らしてみます。次の部屋の中、他に何かあるとか、分かります?
KP :
ん--……特に何もないように見えるかな
ルキナ :
すぐ出口がある訳じゃなさそう……?
レン :
もしくは、中に入ったら何か出てくるか、か。
仕方ない。こうしててもしょうがないし、行ってみようか
KP :
じゃあ、扉の先に進む? 左の扉とか、他、調べたりはしなくて大丈夫?
レン :
部屋の張り紙見ても、本の埋まり具合みても、この部屋が最後なのは明白でしょ。しかも「正しい路を選べ」ってあるのに、明らかに違う方の扉になんて、危なくて触れる訳ないでしょ。
そっちを選ぶ気0なんだし
KP :
ちぇーー(……とは言って見せるけど、こちらとしても、戦闘回避は非常にありがたいのよね。戦闘起こすルートには行かないだろうと踏んで、スキルのダメとか、データ的な落とし込みは実はまだしてないので)
KP :
それじゃあ、2人とも、開いた扉の向こう側へ足を踏み入れる感じで良いのかな?
ルキナ :
レン、いいよね?
レン :
うん。先に進まないと、どーにもならないだろうしね
KP :
OK。では、君たち2人は、最後の扉の向こう。夜空が広がるそこへと足を踏み入れる。と、そこに床はなく、君たちの体は重力に従って、ぐん、と落ちていくよ
レン :
は!?
ルキナ :
えっ?!
レン :
え、うそ、選択ミスった?!
KP :
落下の風圧を受けたせいか、ルキナちゃんの持つカンテラの扉が、かたり、と音を立てて開き、中から星屑がこぼれ落ちる。
3つの星屑はふわりと浮き上がると一つの星となり、夜空のてっぺんできらきらと今まで以上に輝きを放つよ。
その光は、非常に眩く、君たちは目を瞑った。
次へ
戻る